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プログラム表紙は摂州合邦辻 2018.2月 |
国立劇場小劇場 第二部
摂州合邦辻
合邦道心 吉田和 生 かしら:政宗
合邦女房 桐竹勘 壽 かしら:婆
玉手御前 桐竹勘十郎 かしら:老女形
文楽好きの友は 合邦は実に地味なので寝ないようにね といいました。
けれどすごいお話でとてもそんなどころではありません、最後は玉手御前の行動の理由がわかるのですが 前半は後家として嫁いだ先の義理の若い息子に迫り毒を盛って視力を奪い追いかけ・・などなど玉手御前の言いようが恐ろしいほどなのです。
桐竹勘十郎さんが操る玉手御前は頭巾を被って黒い着物で合邦住家に登場するときは実に静かで品があってハッとするほどきれいですが だんだんに老女形のかしらと身体のうごきに色気がでてきて驚かされます、こんなふうに人形を操るなんて!すばらしい。
(合邦女房が心配して出家して尼になりなさいとすすめると)
太夫が叫ぶように謡います、
玉手御前「 エェ わつけもない事言はしやんすな、わしや尼になる事は嫌ぢや嫌ぢや、アイ嫌でござんす。せつかく艶よう梳き込んだこの髪が、どう惨たらしう剃られるもの。今までの屋敷風はもうおいて、これからは色町風随分派手に身を持って、俊徳様に逢うたらば、あつちからも惚れて貰ふ気、怪我にも仮にも尼の、坊主のと言い出しても下さんすな」 プログラム付録の床本よりどたんばたん・・登場人物が絡み合い最後の場面まで一気に見せてくれます、すごい人形浄瑠璃でした。
国立劇場の文楽のプログラムはすばらしくて付録に床本集がついています、読み応えがあります、しかも安いのです。国立能楽堂のプログラムも同様です、ありがたいことです。
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