
中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)138頁
第30幕 歓楽の邪魔 から
今夜も杜麗娘が訪ねて来ました。
柳夢梅石道姑と小道姑は声の主を確かめようと部屋へ押し入ります、その時、風がおこり杜麗娘は身をかわして消えてしまいます。
それにしても、あなたのお出でになる足音の軽いのは、なぜでしょう。
杜麗娘
”自然は跡無くまた塵無し
柳夢梅
白日尋思して夜夢頻(しき)りなり
杜麗娘
行きて窓前に到り未だ寝ねざるを知る
柳夢梅
一心惟だ待つ 月夫人”
石道姑柳夢梅はせっかくの逢瀬を邪魔され「興ざめだ 興ざめだ」とがっかりします。
屏風より人ぬけ出し 歌いつ舞いつ
君と相和せし 妖魔ならずば
なにの人影ぞ 風を望みてかくれし
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