2016年5月20日金曜日

初文楽

2016年5月13日
5月文楽鑑賞教室
曽根崎心中
18:30開演

手代徳兵衛 吉田玉夫
天満屋お初 豊松清十郎

文楽好きな友が初心者の私にピッタリのチケットを取ってくれました。
生の文楽は初めてです、きれいな人形が動くってどういうふうかしら と興味がありました。
以前 歌舞伎座で「封印切」をみたのですが 全くこころを動かされなくて時間を持て余したことがあったので 果たして 友がとてもロマンチックなの という世話物に感動できるかしらと思いながらも人形にはとても興味があったので人形をじっくりみに行くことにしました、舞台に近い前方の席にもかかわらずオペラグラスまで持って。

坂東玉三郎さんの舞台を見ていて 時に顔が能面のように静かで また文楽の人形の面のようにドラマチックに思えることが多々あります。
今年2月博多座の「船弁慶」は 「能」そのものでした、面をつけない直面(ひためん)物とは違って 面をつけてはいないけれど 「能」だ と思いました。
それは坂東玉三郎さんでなくては出来ないことねと とても感動しました。

シネマ歌舞伎の「日高川」では玉三郎さんの人形振りにびっくりしたし、バレエの「ホフマン物語」でしたっけ、人形師が人形オランピアを作り その人形が踊りだす場面も感動的です、どうして人形にそんなに興味が湧くのかしら。。

実際見ていて表情をみたいとたまらずオペラグラスで徳兵衛とお初を見るのですが、ジッとみてもやはりというかどこまでみつめてもただの人形でしかなく いやもっと何かあるはず と思うけれど そこには坂東玉三郎さんのお顔に浮かぶ生きた表情を見る感動はないのでした、ま 当然のことね。

あらかじめ予習をしていたので筋もよくわかり お初徳兵衛の見せ場を堪能しました、夜の道行きはそれはほんとうにロマンチックです、星が輝き 人魂が飛び 二人の歩みにつれて動いていく背景は歌舞伎のようによくできていました。 

ただお初が歌舞伎のくどきのように迫ってくるようなものでなくて とても大人しく思えたと友に尋ねたら それは人形師の性格や解釈で そのように思えたなら そのお初さんが正解で、初々しくて 巻き込まれてしまったお初ということなのよ と教えてくれました。

徳兵衛のお人形はきれいで生き生きしていてとても素敵でした。

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