2016年7月31日日曜日

来年には全集が@坂東玉三郎講演会2016

明治大学アカデミーホールで行われた坂東玉三郎講演会で 玉三郎さんから耳よりな情報がありました。

来年 「全集」がでるのだそうです。、記録だけのために撮ったものの一部や 小さなカメラで撮った20代後半の「狐と笛」?が入っているのだそうで 「どうやって僕がここまできたのか お分かりいただけるでしょう」とおっしゃっていました。

全集!坂東玉三郎全集!!ですね、いまからとても楽しみにしています。

2016年7月30日土曜日

「奇蹟」はいまもつづいている@坂東玉三郎講演会2016

7月25日の坂東玉三郎講演会-演じるということ2016-は とても とても面白かったです、ひとえに明治大学学長土屋恵一郎さまのおかげでございます。

学長は玉三郎さんを見始めて50年、玉三郎さんに心酔しておられてお顔をみるだけでも 話しているだけでも幸せとおっしゃっていました。 
学長は古典芸能や芸術に造詣が深いので 玉三郎さんに投げかける質問はまことに的を得てらっしゃいました。またそれに答える玉三郎さんが誠実に心の裡を語ってくださるのです、時にとても面白く、時にとてもせつなく、いろいろな事柄について心のままに語ってくださるのでした。

私が一番こころに残ったのは 講演の最後のほうで学長がある質問をしたのです、まぁ 聴衆のほとんどは玉三郎さんのファンなので鷺娘と京鹿子娘道成寺の封印ということは聞こえていたと思います。
土屋学長はTV放送された道成寺の録画を心の支えに何度も見ていたらしいのですが もうボロボロになってしまったそうなのです、そこで
「道成寺を最後に踊るのはいつ頃でしょうか?」
そこから もう踊れないことの説明を玉三郎さんが言葉を尽くして話してくださいました。
しかし学長も武原はんさんの年齢のことをいったり、能の素踊りを提案したり、見る側は欲張りなので み た い! 挑戦してほしい とだだをこねるように食い下がりました。
玉三郎さんは歌舞伎座の25日踊り続ける華やかな興行としては無理、一回きりでもとてもたいへんなことで、
(私は)その日のぶん、いちにちぶん いのちがなくなるというふうにしたい、そこで燃えるだけのものを 燃やしながらも ちゃんと制御できている というふうにしたい。
その言葉をきいてわたしはとても感動しました。
「制御」というところがいかにも玉三郎さんらしいなと、テノールのボストリッジさまが聲を完璧に制御・コントロールしてすばらしい歌を聴かせるように玉三郎さんの舞踊もそうなのだと。。

堀井英男 銅版画 回転する像(80-1) 絵葉書より

夢中になることがなかったことが ある評論家の方々の気にいらなかったことだろうと推測し、夢中にならないように自制してきたことをおっしゃいました。 ご自分の心の裡で逡巡?するとき苦しいこと、など土屋学長に告白していらっしゃいました。
学長が提案される能については 能と歌舞伎は引き算と足し算の違いがあるし・・と。

話がはずむほどに学長はすっかり満足しているご様子、最後に三島由紀夫の言葉を引用して締め括り、大きな拍手で一部は終わったのでした。
三島由紀夫は(玉三郎さんをみて)奇蹟が起こった、若さゆえの奇蹟と書いていたが 僕は 今もなお奇蹟はつづいていて その目撃者としてこれから坂東玉三郎さんをみつづけていきたいと思います。 (土屋恵一郎明治大学学長)
私も奇蹟を見続けます!
(講演内容の聞き取りや理解に間違いなどあるかもしれません)

2016年7月23日土曜日

持つべきものは・・

友は相変わらず三味線と小唄のお稽古に精をだしている、「夏景色」の弾き唄いを披露して 次は秋にむけて2曲いただいてきたらしい。

歌舞伎座へもよく行くと話していたせいか、映像は悪いけど玉三郎さんが好きならと 「名月」と書かれたDVDを三味線のお師匠から預かってきた。 以前にたくさんとりためたものらしい。

見始めると NHKのTV番組「金曜招待席」 歌舞伎座「名月八幡祭」 出演は(二代目)中村吉右衛門(新助) (五代目)坂東玉三郎(美代吉) (初代)尾上辰之助(三次) (十代目)市川海老蔵(藤岡慶十郎) とクレジットがでてきた。
調べたら1977年9月 歌舞伎座 昼の部らしい。
27才の坂東玉三郎さんがいます。

これからじっくりみます。
お師匠さま! 貴重なものをありがとうございます!!

2016年7月22日金曜日

付添

父の歯の具合が悪く 大事をとって入院し奥歯3本を抜歯することになった。
大学病院は老人ひとりではとても無理なのですべて付添って本人は歩くことだけに専念してもらう。
紹介状を出して診察を受け 処置と入院の日取りを決め 同意書やらあらゆる申込書に記入捺印し、レントゲン・血液検査にもエスカレーターで違う階へ移動し、順番を待たなければならない、入院前なのにとても大変だ、本人も疲れたと思う。

入院当日もベッドに横になるまで2時間はかかったろう、疲れたのか点滴のラインをとる少しの間に気持ちよさそうに眠りに落ちてしまった。

94才になって切開して奥歯(親知らず?)3本を抜歯なんて・・ 麻酔をしたらしいがそうとうガリガリ音がしていたらしい、長生きもたいへん。
抜糸にその後の新しく作り直す入歯にとまだまだ付添兼運転手兼・・・・と介護は終わらない。

これから日柄で良くなって何でも食べられてますます元気になるわね、お爺ちゃん!

2016年7月21日木曜日

二つの半跏思惟像@特別展ほほえみの御仏

五月終りの韓国旅行で見ることができなかったふたつの半跏思惟像(韓国と日本の国宝)の展覧会が7月10日まで東京国立博物館であったので行ってきました。

広い部屋に二体だけの展示でした、人の輪に混じって何周もしました、奈良中宮寺の半跏思惟像(木造・彩色)は「慈愛」そのものを感じました。
飛鳥時代7世紀に制作されてからこの21世紀まで 変わることなく溢れる「慈愛」に包まれて像が浮いてやってきたように思えました、特に床に触れるか触れないかのようにおろされた左足 その足指はわずかに上に反っていて・・ 何だろう左足にひどく感じ入りました。

時を超えている! 浮いてここに有る! どこもかしこも得も言われぬ曲線です。

右頬に置いているのか、右頬を指しているのか 考えを纏めるためにふと頬に触れたのか 右手中指もまた すばらしい! 指と頬が接着しているのか いないのか・・ 何周も周って見てしまいました、たぶん 接着している。。


韓国の国宝 三国時代6世紀に制作された半跏思惟像は銅造・鍍金ということもあるのでしょう すっきり通った鼻筋など非常に理性的に落ち着いて思索しているように感じられました。

東京国立博物館
日韓国交正常化50周年記念
特別展 ほほえみの御仏
― 二つの半跏思惟像 ―
2016年7月7日 鑑賞

2016年7月19日火曜日

小さな庭

2016.7.19
徒歩20分の通勤途中 寺の脇道の塀沿いにほぼ放置されているが 珍しい野草がすくすく育つ小さな庭がある。 「紅萼」(べにがく・アジサイ)もここで見つけたけれど今ではそれがどこにあるかすっかりわからなくなっている。
葡萄の勢いがいい、葉の裏側に房がたくさん隠れていてみどりが涼しげです、亡くなった父がテラスを覆う葡萄の棚を作りたがっていたっけ。。

2016年7月14日木曜日

密やかなハイヌーン

気温28度 湿度90%くらい 霧のような小雨がふりだしそうなハイヌーンに公園の入口を入った。

向こう側の出口を抜けるまで静かで濃密なスローモーションのようなゆっくりした空間が確かにあった。

枝葉が濃く茂って重そうに垂れ下がっている 
人は誰もいない、いるのは鳩が十羽くらいと黒い翅のカゲロウ、スズメによく似たアオジ かな

何気なく鳩の群れに入っていったが まったく逃げなくて目と目が合うような距離 その時から あれ いつもと違う・・ 生き物がね

すべてカップルでね 追いつ追われつ 楽しそうだ。

不思議な経験、黒い翅のカゲロウも二頭(数え方がわからない)ふわふわと木陰を仲良く飛んでいるし 雌の鳩なんか いつも雄から逃げ回っているのに ジッとしているし、出口近くではお邪魔しちゃった。

え~~っ
いつも通っている公園なのに ここはどこ?
なんだか湿って重くて濃密な別世界のようだったの。

時間があったのでゆっくり歩いたから?(時間的じゃないな、精神的にかな) たったそれだけでいつもと違う風景が見れたのだわ、きっと。
また試してみよう。

2016年7月8日金曜日

金曜日のドライブ

金曜日は渋滞がなくて高速や首都高が走りやすい

昼食とショッピングに母を連れ出した
どうして幸せじゃないの?
こうしてお天気はいいし、楽しくドライブしてるじゃない?
そうね ハ ハッ・・ と高らかに笑った

「むしやしない」という変わった名前のお食事をして お土産を買い
(青竹の冷酒がついていて 昼から飲んじゃいましたね)

たっぷりとお肉のついた体形をカバーする素敵な服をゲットしたし

たまに気晴らしをしなくちゃね
歌舞伎は時間が長くて 観劇はもう無理だから
またドライブとショッピングに行こうね