2012年11月28日水曜日

言の葉コンサート@高崎

2012年11月25日 高崎市民文化会館 15:00

言の葉コンサートで泉鏡花の「夜叉ヶ池」「海神別荘」「天守物語」とは別に坂東玉三郎さんは「日本橋」からお孝と葛木が知り合う一石橋のところと傳吾を家から追い出すところを読んでくださいました。

自分で読んでいて はて 雛祭りにお供えする榮螺(さざえ)や蛤(昔はお供えしていたのね?)はどういうふうに鳴くかしら? と思っていたので 実際に玉三郎さんの朗読を聞くことができてとても嬉しかったわ。
ちらちら蝋燭の燃えます時、春雨の静かな晩は、口を利くものなんですわ。クク(口真似)なんて・・ 
賤の女(しずのめ)でござんす、ほほゝほゝ。
(榮螺と蛤を放すときに)・・・・一石橋に桃が流れる。どんぶりこ。河童や、悪戯をおしでないよ。
また 葛木晋三と文字を体に刻んで殺せと傳吾に迫るお孝の台詞を 玉三郎さんは公演に先んじて一足早く読んでくださいました。 急に入った予定を午前中にすませ 帰りには連休終わりの渋滞にまきこまれながらもでかけてよかったわ。

小説は少しわかりづらいので戯曲を読み進めています、見開きに小村雪岱の画「日本橋」4枚があって家や露地の佇まいがよくわかります。 玉三郎さんは御自分の台本(汚れないようコーティングして大事になさっている)を持参していらっしゃいました。
小説や戯曲より「日本橋」公演の台本を読んでみたいけれど、
岩波書店
鏡花 小説・戯曲選
第十二巻
ハープの演奏がドラマチックに盛り上げてとてもよい言の葉コンサートでした、言の葉コンサートをはじめてから7年が経ちますと仰っていました、いつもながら継続する力に感服するのでした。

2012年11月20日火曜日

二の酉



日が暮れるころ二の酉のお参りに行った。
境内は熊手屋さんがたくさんならび 熊手が買われると 拍子木と掛け声が高々と響いて景気いい、「○○株式会社様 千客万来 商売繁盛 家内安全を祈って そ~れっ! シャンシャンシャン そ~れっ しゃんしゃんしゃん」 とあちらこちらで威勢のいいこと。


社殿のなかには大太鼓が置かれて どんどんどん・・と打ち鳴らされている、お腹に響くなぁ。
五列になって進み家内安全を願ってお参りする。
一年飾ってあった熊手をおさめ 社務所で新しいちいさな熊手を買う。
そして鳥居のそばのべったら漬け屋さんでべったら漬けを1本買って帰る、いよいよ暮に向うのね。

2012年11月19日月曜日

林英哲「七つの輪具」

2012年11月17日(土) 17:30
サントリーホール

林英哲ソロ活動30周年記念スペシャル
「七つの輪具~Seven Rings」

曲目
「五つの光景」
「三つ舞~Five Rings版」
「海の豊饒」
「モノクローム」
 (休憩)
「天真北斗」
「宴2012」

プログラムより
タイトルの「輪具」というのは二十五年前、独奏(独走)をはじめた初期に一人きりでやったライヴ演奏の題名で、闘いのりんぐ(格闘場)や円環する宇宙という意味を込めた私の造語です。
  (中略)
私にとって太鼓の独奏を仕事にするということは、誰も踏み入らない荒野を一人でほふく前進するようなもので、
  (中略)
「輪具」で共通しているのは、ゲストなし、太鼓と鼓手の素の体技だけで演奏を通すことです。
演奏はどの曲もすばらしい。 2012年2月世田谷パブリックシアターのコンサート「五輪具」で音の不思議をこの耳で聞いた曲は「天真北斗」ではなく「モノクローム」だったと遅まきながら知る。

「モノクローム」がひきおこす圧倒的な音は 世田谷パブリックシアターでは「地獄の阿鼻叫喚から天上の包容へ」と聞こえたけれど サントリーホールのそれは「重厚ながら柔らかく深い何万人もの合唱から一人のクリアな声楽へ」のようだった。 
演奏される劇場によって音色が違うのね、ほんとうに不思議な曲、そのように聞かせてくれる演奏者の技量がすばらしい。

休憩時に本を購入、
  「林英哲 太鼓日月
  -独走の軌跡-」
  2012年11月10日発売 講談社刊
そしてお疲れでしょうに公演終了後にはサイン会があり 本にサインをいただきました。

これからも機会があれば聴きに行きます、音の不思議を。

2012年11月17日土曜日

祈り@カーリューリバー・隅田川2012.10.28

2012年10月28日藝大奏楽堂で能「隅田川」とブリテン作曲の教会オペラ「カーリュー・リヴァー」を観ました。

字幕があるので理解できますが 抑制された動きの能を鑑賞するには集中力と想像力をフルに働かせなくてはいけません、舞と 唄や鼓 笛で創りだされるものに圧倒されます。

とくに祈りの場面は 声明というのでしょうか 「南無阿弥陀仏」の念仏が力強く響き 狂女の捜し求めていた梅若丸(霊・声のみ)の高く澄み切った「南無阿弥陀仏」の声が呼応する場面ですべてが解放されるような気持ちになります。

ブリテンは日本に来日したおりに能の「隅田川」をみて感銘をうけ この物語をキリスト教の教会オペラに作曲したそうです、教会オペラ?は初耳でしたが 鑑賞して これこそ教会オペラなのだととてもよくわかりました、祈りがテーマなんですもの。

カーリュー・リヴァーの旋律は川の流れです、流れにそって登場人物がそれぞれ物語り 塚に向かって「祈り」を奉げます、ボーイソプラノがとても美しい少年(スピリット)が歌いながら登場してくる場面では涙がとまりませんでした。。これがキリストの奇跡というもの??

ブリテンはすごい人・・ 芸術家としての彼の力量に感動したのでした。



ただひたすらにこころのなかで祈ろう
いま そのようにおもう

2012年11月12日月曜日

エンドロールに

映画「ナスターシャ」のエンドロールに 小松将人さん と Special Thanks to: にっかつスタジオセンター 中山義廣さん のお名前を見つけました。

何年も前ににっかつスタジオセンターにお邪魔して 中山さんと小松さんに映画「さらば、わが愛 覇王別姫」のポストプロダクションのことを詳しく教えていただいたことをなつかしく思い出しました、嬉しかったわ。

2012年11月11日日曜日

読書:日本橋

泉鏡花の「日本橋」を読んでいるわ、春の光がちらほら感じられるはじめはたんたんと文を追っていたけれど 羆の筒袖 のあたりから 不穏になっていき ひきこまれて最後まで一気に読んでしまいます。

昔 父が箱根の山で狩った狸の毛皮をお土産に持ってきたことがあって それはなめしが足りなかったらしく動物のいやな臭いがして つい赤熊の描写でそれを思い出しました。

闇と焔が絡まりあう終わりには あぁ とため息をつき 鮮烈さには眼を伏せたいくらい、いつも一番遠ざけておきたいもの・・ かなと思う。

12月 日生劇場の公演がとても楽しみです。

2012年11月10日土曜日

SHERLOCK

書いておかなくちゃいけないことは山ほどあるのに
たとえば
深く感動したブリテンのカーリュー・リヴァーのこと
ゴルフの自主練メニューのこと
日々の「行」のこと
Margaret と蜂蜜についてのはなし
・・
でも DVDのSHERLOCK を見てばかり、面白いわ。
ロンドンでは タクシーッ!!と叫べば すぐにあのかわいい黒い箱型のタクシーがつかまるのかしら? いつでもタクシーなのよ、シャーロックは運転しないらしい。。

2012年11月4日日曜日

ブックカバー


10月28日カーリュー・リヴァー観劇前に浅草に寄ったときに買った千代紙で本にカバーをかけたわ。お園さんにぴったりと一枚はすぐに決まり、ボストリッジには緻密な柄を選んだけれど 「日本橋」がなかなか決まらなくて、でも「柳に銀の舞扇」が印象に残っていたので扇の柄にしてみたわ。

ふるあめりかに袖はぬらさじ(泉鏡花)
泉鏡花集成12 婦系図・日本橋
A Singer's Notebook(Ian Bostridge)

2012年11月2日金曜日

坂東玉三郎磐田公演チケット申込

坂東玉三郎特別舞踊磐田公演
平成25年3月3日(日) 午後2時開演
磐田市民会館
「熊野」「藤娘」

チケット申込は往復ハガキにて。
申込期間は平成24年11月2日から11月15日(当日消印有効)