2017年8月29日火曜日

能・観世流 山姥

2017.7.19
国立能楽堂
「山姥」 観世流
前シテ 女  野村四郎 能面:老女
後シテ 山姥 野村四郎 能面:山姥 
ツレ 百万山姥 野村昌司 能面:小面
アイ 里人 山本東次郎

都の百万山姥一行が善光寺にお参りにいく途中上路山のなかでのこと、日も暮れてきたころ女が 登場し宿を提供するかわりに夜に山姥の曲舞を頼みます。
里人が山姥のいわれをかたり終わると 後シテが登場し「山姥」を舞います。

いつも思うのですが大きくはない能舞台で 深山幽谷月のあかりのなかで語られる物語がすばらしい。山姥が 実在する鬼女でなく 人をかたどった幽霊でもなく 私には 宮崎駿監督のアニメ「もののけ姫」に登場する「だいだらぼっち」「シシ神様」のようなとてつもなく大きなものに思えました。

里人で登場した山本東次郎さんが 山姥のいわれを語るところがとても面白いのです、東次郎さんの技でしょうか、少しの山崩れからはじまり 落ち葉やどんぐり 山芋を巻き込みどんどん形になったものだと説明します。

後シテの山姥は圧巻です、造形は
髪にはおどろの雪を戴き 
眼の光は星の如し 
さて面の色は 
さ丹塗りの・・
ザンバラな長い白髪ですが 耳の前で細いお下げを二本結んでいます、山姥の面に開いた二つの穴にはほんとうに眼光が見えるようです、蔦のからんだしっかりした枝の杖を持ち舞います。

終わりには山姥が山廻りして遠ざかりますが 詞章がすばらしいです。
暇申して、帰る山の
春は梢に咲くかと待ちし
花を尋ねて、山廻り
秋はさやけき影を尋ねて
月見る方にと山廻り
冬は冴え行く時雨の雲の
雪を誘いて、山廻り
廻り廻りて、輪廻を離れぬ、妄執の雲の、塵つもって、山姥となれる、鬼女が有様、見るや見るやと、峯に翔けり、谷に響きて今までここに、あるよと見えしが山また山に、山廻り、山また山に、山廻りして、行方も知らず、なりにけり (プログラム第407号より)
「輪廻を離れぬ」 というところが気になるなぁ
とても面白かったわ。

2017年8月28日月曜日

秋のお楽しみ計画

お楽しみを計画しているのにお苦しみ中

11月末までの日程を ああでもない こうでもない と思案するものの
年々考えがまとまり難く 決断力も衰えて 航空券など久しぶりにWEBで申し込みするのに 手順に四苦八苦しています。

9月 週一でお楽しみを入れ
10月は もっと予定を入れた・・
しかし11月上旬は 果たして体がもつのか 自分?

2017年8月22日火曜日

はじめてのおさらい会

2017.8.20
おさらい会

はじめてのおさらい会を無事終えられ おめでとうございます。
大人気だったようで ほんとうにようございました。
「もて期」だとか?

直前に知恵熱のように熱発した甲斐がありましたかしら
二曲の唄に
もう一曲は弾き唄い 
最後は皆さんで唄
(その時弾いたんですって?頑張ったのね)

しかし   来るな というから 行かなかったのだけれど 
誰か録画しているかな

もう次の曲を覚えはじめてるなんて リキ入ってますね
偉いなぁ!羨ましい。

2017年8月15日火曜日

長雨の夏

2017.8.14 長雨にうっそうと茂る樹々
しとしと真夏に雨がつづく、涼しいので久しぶりに歩くことにする、
どこもかしこも茂る、伸びる、街なかなのに自然の勢いに押される、
角をまがったら背ほど高く伸びた雑草から黄色の縞の蜂と鉢合わせ、もう逃げられないわ、観念して静かにそっと歩いた。
まだ八月十四日なのに・・ ついこの間のギラギラした太陽がなつかしい。

2017年8月7日月曜日

水浴び

暑い!
用事はこなさなくちゃ
汗まみれ と ほてりを流すために
ほとんど水に近いシャワーを浴びる ほ~っ 一息つく

海老蔵さんと勘玄君@七月大歌舞伎

2017.7.15
歌舞伎座 七月大歌舞伎
夜の部
駄右衛門花御所異聞
日本駄右衛門 市川海老蔵
玉島幸兵衛   市川海老蔵
秋葉大権現     市川海老蔵
白狐       堀越勘玄

過酷な時を過ごしている海老蔵さんと勘玄君になんとかしたいという思いからチケットをとりました、ほんとうに海老蔵さんはすさまじい力を発揮して困難を乗り越えていると その精神力に感心します。

初日舞台に上がった勘玄君、そして千穐楽まで白狐を演じ切りました、なんというか秋葉大権現と白狐は白く輝いていてどんなに苦境にいるかしれないのに私に崇高さを感じさせてくれました。
舞台では海老蔵さんの心境と重なるのような台詞がところどころあって 周りには涙する人々がたくさん、もちろん私も涙腺がジンジンしました。
2017年9月号「演劇界」の表紙は秋葉大権現と白狐です、本屋さんに行こう。

2017年8月6日日曜日

三宅島神着神輿太鼓@祭

 男子以上の音を出します、腰も低く型もきまってます
撥が折れましたもの、かっこいい女子です
 あれ ひょっとこさん一人増えた? 
今年の祭も三宅島神着神輿太鼓を見にきました
近くから太鼓の音を浴びると感動します、日傘もペットボトルも震動するのよ。
太鼓の両面をあのリズムを繰り返し繰り返しうちます、真夏の日差しに打ち手は汗びっしょり 顔は真っ赤でした。

2017年8月2日水曜日

女王昼寝中

2017.7.4
迷いねこで家にきて9年くらい経つかな?
撫でようと手を出すと狂暴になる 
もちろん爪は切らせない
でも健やかで強い良い猫よ

2017年8月1日火曜日

能・宝生流 融(とおる)@蝋燭の灯り

2017.6.29
国立能楽堂
◎蝋燭の灯りによる
融(とおる)
前シテ 老人 金井雄資 能面:三光尉
後シテ 融大臣 金井雄資 能面:中将
大鼓 亀井忠雄

およそ30本の背の高い燭台が舞台・橋掛かりの周りに設けてあります、蝋燭は和紙で見えないのですが灯が入ると良い感じに明るくなります、席から揚幕は遠いので融大臣はもう揚幕の陰と一体化し溶け込んでいるようにみえます、なるほど蝋燭の灯りは幽霊にふさわしい! 

前シテの三光尉の面をつけた老人、尉面は結構好きです、酸いも甘いも人生の経験を刻んだ豊かな 微笑んでいるような辛そうな皺がいい、その老人が天秤竿についた二つ桶で汐汲みをします、歌舞伎舞踊で玉三郎さんの汐汲みを見たことがありますが 月明りのなか地味な老人が汐を汲むのですが風景(六条河原)がざーっと広大に見えるのはどういうことかしら、能て面白い。

後シテの中将の面をつけた在りし日の融大臣が舞い 夜明けの光とともに消えていきます、なんとも儚い。
蝋燭の灯りによる今回の能はいつも有難く思っている前席背にある字幕サービスがなかったので詩の理解がいまいちできなかったかな。。