2017年9月28日木曜日

能 楊貴妃@横浜能楽堂

2017.9.18
横浜能楽堂
筝曲 「小町」 唄:萩岡松韻 舞:宝生和英
    箏・三絃・尺八
筝曲 「長恨歌曲」 箏:山勢松韻
    箏・三絃・尺八

能 楊貴妃(玉簾)
   シテ 楊貴妃 武田孝史
   ワキ 方士  工藤和哉

方士の工藤和哉さん いかにも遠くまでやってきた感がでていて 声もよかったです。
楊貴妃の衣裳はすばらしい唐織でした。
最後は玉三郎さんも楊貴妃の舞台で舞いながら歌った詞章で終わりました
浮世なれども
戀しや昔
はかなや 別れの
蓬莱(とこよ)の臺(ウテナ)に
伏し沈みてぞ
留まりける
玉三郎さんの楊貴妃が好きだわ、ほんとうにこの世のものでない美しい楊貴妃でしたもの。

2017年9月22日金曜日

夏の名残のアサガオ

2017.9.22
打ち捨てられた感のあるアサガオの大鉢が二つ
お彼岸ですものね めっきり涼しくなって
アサガオが最後の花を咲かせています
ブルーに白に 儚げです

2017年9月18日月曜日

生写朝顔話しょううつしあさがおばなし@文楽

2017.9.8
国立劇場小劇場
生写朝顔話
 宇治川蛍狩りの段
 明石浦船別れの段
 浜松小屋の段
 嶋田宿笑い薬の段
 宿屋の段
 大井川の段
宮城阿曽次郎  吉田玉男
秋月娘深雪  吉田一輔

文楽を観るのもまだ数度という初心者なもので 「生写朝顔話」 の阿曽次郎と深雪のお話についていくことに精一杯でした。

が 最後の大井川の段ですべてがつながりカタルシスに、泣くつもりもなかったのに気が付いたら涙が溢れていました。
増水して渡れなくなった大井川を前に絶望した深雪の身体ごとの嘆き 身を投げんばかりの悲しみがグサリと胸に刺さります、一瞬 日高川入相桜の玉三郎さんの人形振りを思い出しました。

出逢いのときに金地に青い朝顔が描かれた扇に阿曽次郎が書きつけた句を唄いつづけることで再会を願う深雪のけなげさ、強さ に感動します。
露の干ぬ間の朝顔を、照らす日かげのつれなきに、あはれ一村雨のはらはらと降れかし
金地に青い朝顔の扇に黒い墨で上の句がしたためられた扇が印象的です、後の宿屋の段ではそれが屏風に作られていて 阿曽次郎が気付くのでした、よくできたお話だと思いますし、太夫さんたちの渾身の語りと人形を操る方々の素晴らしさに目を開かれた思いです。

2017年9月15日金曜日

玉藻前曦袂たまものまえあさひのたもと@文楽

2017.9.6
2017.9.13
国立劇場小劇場
玉藻前曦袂
 清水寺の段
 道春館の段
 神泉苑の段
 廊下の段
 訴訟の段
 祈りの段
 化粧殺生石

インド中国で騒ぎをおこした九尾の妖狐が日本を乗っ取ろうと姿を現しますが 獅子王の剣と八咫の鏡によって那須の原にある殺生石に閉じ込められるお話が五時間近くをかけて語られます。

しかし恥ずかしながら まず「玉藻前曦袂」の曦袂が読めない 「ぎけつ」?
物語廊下の段で「曦袂あさひのたもと」の意味がわかります、妖狐がばけた玉藻前が女官から命を狙われたとき朝日のような眩い光を発するのです、なるほど。。
「 曦 」〔玉篇〕に「日の色なり」とみえ、日光をいう。(白川静「字統」より) 
玉藻前のかしらが妖狐(美しい狐と怖い狐)に瞬時に変面します、すごい速さです。
桐竹勘十郎氏が玉藻前・妖狐を遣います、またフィナーレともいえる化粧殺生石では九尾の狐が舞台に飛んで出たと思えば 次々と盲目の座頭・むら娘・雷さま・ いなせな男・夜鷹・女郎・奴が殺生石から現れます、すべてを桐竹勘十郎氏が一人で人形を遣い分けます、最後は殺生石の上で玉藻前が美しい妖狐に変面して見得をきって終わりました。

それぞれの段はお話も面白く 傾城亀菊が裁判官になる段も面白かったです。
道春館の段も見応えがありました、人形 鷲塚金藤次 (吉田玉男氏)がすばらしい、人形なのに眼のうごきまでしっかりとしていていかつい金藤次の苦しみ悲しみ(安堵も入ってる?)身の処し方に見入ってしまいました。

劇場も小さいですし浄瑠璃の太夫さんたちがすぐそこで歌ってくださるので迫力があります、とても面白かったです。
友が行けなくなった分も観劇したので二回も観ました。

2017年9月12日火曜日

美しい天使@張國榮


HAPPY BIRTHDAY  !
 2000年 Passion Tour 上海コンサート写真集「幸」から

ブローチのなかで歌う天使
ペンダントのなかで歌うレスリー
2000年の熱情コンサートのレスリーチャン張國榮の本来の姿は長髪でしたが中国本土の公演では長髪は認められず 短髪で行われました。 
最初それを知らなかった私はなんて素敵なレスリー!と短髪の写真を集めたものです、小さな額にいれたこの写真が大好きなのですが このカットは写真集にはありませんでした。

まったく 写真集や額のなかでしか会えないなんて…

2017年9月5日火曜日

坂東玉三郎 「夏の宴」 トーク&ディナーショー

2017.7.30
帝国ホテル東京 富士の間
「夏の宴」

都会の空に隠れている
幾千もの星たちが
引き寄せあって
照らし合っています
ひとつひとつの煌めきが
めぐり逢えたその奇跡を感じています
今宵
あなたとの素敵な出逢いに
ありがとうの気持ちを込めて・・・

坂東玉三郎
上記はテーブルに置かれたお料理の案内に書かれていた玉三郎さんの文章です、とても素敵な詩です、ブリテン作曲イルミナシオンのとても繊細で美しい曲(3a フレーズ)のランボーの詩のようです、星から星へ金の細い鎖が掛かり心に降りてくるというような詩だったと思います。

玉三郎さんのトークのあとシャンパンで乾杯し、美味しいフレンチのコースを紅白のワインとともにいただきました、ゆったりしたところで玉三郎さんがシャンソンを歌ってくださいました、CDで聴いていた曲を生で聴けるなんてとても幸せです。

運転のためにお酒を控えるなんてもったいない、ゆっくりしようと部屋をとりました。 宴の余韻を楽しむためにホテルのバーに行きました、普段お酒を飲まないので 何を頼んでよいか分からないのでバーテンダーさんにお任せしました。
「強くなく 甘くなくさっぱりとした」 と伝えたら 「お食事の後ですか」 と。
サーブされたカクテルはブランデーベースの「サイドカー」でした、とてもさっぱり しかもブランデーのよい香りがしてとても美味しかったです、さすが帝国ホテルのバーです。

部屋からは眼下に鉄道ジオラマのような景色が広がっています、新幹線・山の手・湘南新宿というの?昔の東海道・京浜東北 と何本もの電車が同時に動いています、面白い!ずっと見ていられる。

楽しかったなぁ。

今回歌ってくださった曲の入ったCD 坂東玉三郎「邂逅 ~越路吹雪を歌う」 が11月に発売になるそうです、そしてその記念コンサートが11月8日9日にヤマハホールで催されます。
ユニバーサルミュージックジャパンに詳細が載っています。