2018年10月30日火曜日

吉野山・助六@芸術祭十月大歌舞伎2018

ほんとうに贅沢な舞台を楽しみました。十月歌舞伎夜の部に4日も通ってしまいました、舞台がきれいでたのしくて 歌舞伎っていいなぁと思いました。

義経千本桜 吉野山の 源九郎狐の勘九郎さんと静御前の玉三郎さんにはうっとりです、前から思っていましたが勘九郎さんには色気を感じます、玉三郎さんの静御前は品格と柔らかさと女らしさが溢れていて お二人はお似合いで素晴らしかったです、毎回ふわっとした気持ちになりました。

仁左衛門さんの助六も楽しくてあっという間に時間が過ぎていきました、曽我兄弟の母役の玉三郎さんもとてもよかったです、台詞がよく通って 助六と白酒売りの兄弟を諭すところがすばらしい、いい場面だなぁと思いました。
勘九郎さんの声はお父様とそっくりでした。。
静御前と忠信 助六と満江の舞台写真を何枚も購入して散財しました。
勘九郎さん七之助さん巳之助さん児太郎さん みなさんとても立派に舞台に立ってらして頼もしく感じました。

そして 今は八千代座へ向かう支度をしています、楽しくてふわっとした道行になりますように。

2018年10月23日火曜日

能 自然居士 古式 @観世流

2018.10.19
国立能楽堂
自然居士じねんこじ古式こしき
観世流
シテ 自然居士 観世清和
子方 童女   谷本康介
ワキ 人商人  森 常好
ワキツレ 人商人 舘田善博
笛  一噌隆之
小鼓 観世新九郎
大鼓 亀井広忠

説法が得意で人気のある美青年の自然居士が踊りをつくして 人買いに捕らわれた童女を救うお話でした。
能 自然居士も能面「喝食かっしき」もはじめてです、解説によれば能面「喝食」は観世流に伝わるとても古い面だそうです、時間を経ているせいか面の色が青みがかっていて江戸時代のお雛様のような細面で切れ長の目鼻立ちでした、でも横顔はふっくら少し受け口でいかにも若い青年で素敵でした。
烏帽子をつけた舞 船の由来を説く舞 数珠を簓ササラに見立てて舞う「簓の段」「鞨鼓」をつけた舞とたっぷり舞を楽しめます。
装束も青年らしい色合い(色を言葉で表すのはむずかしい・・ブルーグレーがかったブルーと黄色系の袴?)でした。
面白かったです。
古式というのは解説によると省かれることが多い自然居士の説法のところが加わっているのだそうです。
シテ 夫(それ)一代の教法は、五時八教をつくり、教内教外を分かたれたり。・・(中略)・かように思ひしより自然心得、今は山深きすみかを出て、かかる物狂ひとなり。
地謡 花洛の塵に交わり、かくかの波に裳裾をぬらし、・(中略)・・吹く風の寒き山とて入る月に、指をさしても求め難きは、つながぬ月日なりけりや、つながぬ月日なりけり。

2018年10月16日火曜日

蝠聚会ふくじゅかい@2018.9.7

2018.9.7
国立演芸場
蝠聚会《文楽座三味線弾きが語る素浄瑠璃の会》
絵本太功記
 夕顔棚の段
 尼ヶ崎の段
一谷嫩軍記
 脇ヶ浜宝引きの段

一谷嫩軍記といえば我が子を犠牲にするお話かと思っていたら 脇ヶ浜宝引きの段はとても面白い段なのね 皆さんの話芸がすばらしく感心しました。
 「蝠聚会」会の名前がいいわね 蝙蝠こうもりの手ぬぐいを買いました。 
 テレビで見るお笑いとはちがって 柔らかくて 気が利いた上方の文化が 素敵だなぁと思いました。
終いの手締めもシャンシャンシャンと賑やかな関東とは違って柔らかくていいなと思いました。

坂東玉三郎シャンソン スペシャル コンサート@2018.8.1


アントワーヌ・ブールデル アポロンと瞑想 走りよる詩神たち 

熱海のMOA美術館は初めて訪れました、台風で被害を受けた海沿いの国道135号線を走りました、途中磯料理屋で貝や魚づくしの料理を楽しみました。美術館は傾斜のきつい道を上ります、美術館に入ると好きなブールデルのレリーフが迎えてくれます、そして階段を海に向かって降りるのですが眺望のすばらしいこと!
能楽堂で津軽三味線と民謡・沖縄の唄三線、そして玉三郎さんのシャンソンを聴くコンサートはとても素敵な時間でした。
こちらの能楽堂でぜひ坂東玉三郎さんの能が観たいと思いました。

2018.8.1
MOA美術館能楽堂
坂東玉三郎
沢田成十朗 津軽三味線
玉城和樹 琉球古典音楽


津軽三味線 沢田成十朗
一、謙良節 青森県民謡
二、酒屋唄 秋田県
三、南部牛追い唄 岩手県
四、喜代節 秋田県民謡
五、江差追分 前唄 北海道
 
琉球古典音楽 玉城和樹 
一、子持ち節
二、島尻天川節
三、述懐節

シャンソン 坂東玉三郎
バラ色の人生
夢の中に君がいる
群衆
セントインザクラウン
枯葉
セシボン
私の心はヴァイオリン
妻へ
18歳の彼
ノスタルジア
人生は歌だけ
愛の讃歌

観劇予定@2018年11月12月・・

2018年10月
 芸術祭十月大歌舞伎 夜の部 
 能 自然居士
 能 竹生島

2018年11月
 八千代座 坂東玉三郎 映像x舞踊公演
 舞楽 陵王
 ゲースのピアノ
 能 小鍛冶
 映画 夢の女

2018年12月
 坂東玉三郎さんの阿古屋
 坂東玉三郎さんの岩永左衛門
 中村児太郎さんの阿古屋

2019年1月
 イアン・ボストリッジ来日
  東京文化会館
  トッパンホール
  王子ホール

2019年2月
 能の五番(道成寺)朝薫の五番(執心鐘入)
  新垣悟さんの中城若松

2018年10月4日木曜日

能 山姥 宝生流 @2018.7.7

2018.7.7
国立能楽堂
能 山姥 宝生流
 前シテ/女  金井雄資 面:曲見(しゃくみ)
 後シテ/山姥 金井雄資 面:山姥(やまんば)
 ツレ 百万山姥 高橋憲正 面:小面(こおもて)
 ワキ 従者 宝生欣哉
 笛  竹市 学
 小鼓 成田 達志
 大鼓 亀井 広忠

2回目の山姥鑑賞です、だいたい同じと思っていたのですが唐織は鳥の子色の地に雅楽の火焔太鼓の三つ巴 二つ巴 牡丹文様がちらしてあり 袴は黒地に大き目の金のダイナミックな稲妻文様で自然の大きさ力強さを感じました。
髪は長いとはいえない蓬白髪で面は山姥でしたが なぜだかより幽鬼に近い精神性を感じました。

初めて山姥を見たときは大自然の山神を感じ、そのとき「輪廻を離れぬ妄執の雲の、塵積もって山姥となれる、鬼女が有様」の「輪廻を離れぬ妄執」がちょっと解らなかったのです、今回は山姥というより鬼女の妄執を少しは感じられたかな。

けれどずっと「輪廻を離れぬ妄執」でいまでも山廻りをしているのかしら、大自然の春・花・秋・月・冬・雪の美しさだけが山姥を癒すのかしら、いやきっと癒しなど求めてはいないわね 大自然が山姥そのものなのだから。
機会があったらまた見に行こう。

2018年10月3日水曜日

能 葵上 能楽鑑賞教室 @2018.6.22

2018.6.22
国立能楽堂
能 葵上
 シテ 六条御息所の生霊 粟谷明生 面:泥眼・般若 
 ツレ 照日の巫女 佐藤陽

舞台には小袖が一枚畳んでおかれています、それが葵上が病床にあることを表すのですね。
照日の巫女が口寄せの術で葵上に何がおきているのか語ります、六条御息所の光源氏への強い想いが生霊になって葵上を襲っていたのです、巫女は声がとおって良かったです。

登場した六条御息所の生霊の怖いこと「泥眼」という面が恐ろしい、小さくぽっかり開いた眼や無表情の顔立ちはある一点に凝縮されています、無表情ではなくて心がうつろなような、葵上にたいする嫉妬で何も見えない 世界は存在しない ただただ焦がされてどうしようもない状態にみえました。

「泥眼」の面で同じ眼をする人を思い出した、妄想の世界に入ってしまうと「泥眼」と同じ顔に ぽっかり空いた小さな黒い穴の眼になって どうしようもなかった。。恐ろしい顔だったけれどそれはそれでつらいだろうに と思う。

お話しでは横川の聖に祈り伏せられ苦しみから逃れられるけれど現実にはどうしたらいいのでしょう。

2018年10月2日火曜日

台風一過@2018台風24号

台風24号 とても怖かったですー 
雨も打ち付けていましたが強風が物凄く吠えている感じでした、大きな音がするたびに何か飛んでくるかしらと緊張します、寝るに寝られずただ過ぎるのを待ちました。

翌日の快晴なこと、ようやくいい匂いで咲き始めた金木犀の花が半分以上散ってしまいました、8月に枝を剪定したので細かい小枝もドライヤーで飛ばされたようにたくさん落ちました。

彼岸花@近くの公園

2018.9.18
先入観があるのか突然生えてくるイメージでちょっとシュールな彼岸花、近くの公園脇の水路に沿って咲いていました。誰かが植えたのかしら?自生?球根?