2016年8月15日月曜日

渡辺保さんのお話@伝統芸能サロン

2016.7.18
第59回伝統芸能サロン
「歌舞伎の楽しみ方」
演劇評論家 渡辺保
国立劇場 伝統芸能情報館

たまたま行けなくなった友に代わってでかけました。
明治大学アカデミーホールで先日行われた坂東玉三郎講演会 で話題に上った評論家の方ですね、私は最近歌舞伎を観始めたので 劇評家渡辺保氏のお話を聞くのは初めてです、6才のとき6代目菊五郎の光輝く狐忠信を見て歌舞伎の魅力に取りつかれてしまったところからお話がはじまりました。

「助六」を例にとり歴史を通してどのように変わってきているか説明してくださいました。
(とても纏めるのは難しい・・、理解に間違いなどあると思います)

前近代  (お爺さんの代) 爽快・元気一杯
近代   11代目團十郎
      梅幸・歌右衛門の世代
        (父の代 戦後マルクス・フロイトなどの科学思想が入り
       前近代に違和感・疑いをもつ)
現代   12代目團十郎
      (子供の代 それまでの疑問を考えるのを止め
       ショー化した、内容がなくなった??)
      三津五郎の助六は長唄をつかい型を充実させ
      舞踊により内容をとらえた。
      古典のもう一つの道であろう。
今     海老蔵の助六
      無頼漢(いままではなかった)としての「助六」をつかんだ

「俊寛」を例にとったお話では 前近代の歌舞伎は限られた趣味人が味わうものだったが 今では大きな国境線を超え趣味や慰みの対象からコンテンポラリー、現代演劇の中の「古典劇」として成立している。世界に広がる歌舞伎だがその本分・基本を崩してはいけない、崩れてきているのではないか。。

任?と役者の持ち味が合致すると物語の世界の扉が開き陶酔し涙することができる、歌舞伎は泣くものだが、今はなかなか味わえない。

「歌舞伎は古い土蔵のようなもの、古いものがいっぱいつまっています、九月の吉野川 ぜひ辛抱して勉強してください、芸は秘すれば花、探ってみつけてください、今見るべき役者は」 といって3人名前を上げました、そのなかに坂東玉三郎さんの名前がありました、古典の深さがあるのだそうです。
(以上 ひと月前のお話のほんの一部だけ書きました。)

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