2017年9月15日金曜日

玉藻前曦袂たまものまえあさひのたもと@文楽

2017.9.6
2017.9.13
国立劇場小劇場
玉藻前曦袂
 清水寺の段
 道春館の段
 神泉苑の段
 廊下の段
 訴訟の段
 祈りの段
 化粧殺生石

インド中国で騒ぎをおこした九尾の妖狐が日本を乗っ取ろうと姿を現しますが 獅子王の剣と八咫の鏡によって那須の原にある殺生石に閉じ込められるお話が五時間近くをかけて語られます。

しかし恥ずかしながら まず「玉藻前曦袂」の曦袂が読めない 「ぎけつ」?
物語廊下の段で「曦袂あさひのたもと」の意味がわかります、妖狐がばけた玉藻前が女官から命を狙われたとき朝日のような眩い光を発するのです、なるほど。。
「 曦 」〔玉篇〕に「日の色なり」とみえ、日光をいう。(白川静「字統」より) 
玉藻前のかしらが妖狐(美しい狐と怖い狐)に瞬時に変面します、すごい速さです。
桐竹勘十郎氏が玉藻前・妖狐を遣います、またフィナーレともいえる化粧殺生石では九尾の狐が舞台に飛んで出たと思えば 次々と盲目の座頭・むら娘・雷さま・ いなせな男・夜鷹・女郎・奴が殺生石から現れます、すべてを桐竹勘十郎氏が一人で人形を遣い分けます、最後は殺生石の上で玉藻前が美しい妖狐に変面して見得をきって終わりました。

それぞれの段はお話も面白く 傾城亀菊が裁判官になる段も面白かったです。
道春館の段も見応えがありました、人形 鷲塚金藤次 (吉田玉男氏)がすばらしい、人形なのに眼のうごきまでしっかりとしていていかつい金藤次の苦しみ悲しみ(安堵も入ってる?)身の処し方に見入ってしまいました。

劇場も小さいですし浄瑠璃の太夫さんたちがすぐそこで歌ってくださるので迫力があります、とても面白かったです。
友が行けなくなった分も観劇したので二回も観ました。

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