2019年1月10日木曜日

新作歌舞伎舞踊「傾城雪吉原」@十二月大歌舞伎2018

歌舞伎座夜の部
2018.12.12
2018.12.15
新作歌舞伎舞踊
傾城雪吉原けいせいゆきのよしわら
花柳壽應 振付
杵屋巳太郎 作曲
田中傳左衛門 作詞
前田 剛 美術
池田智哉 照明
唄 杵屋勝四郎
三味線 杵屋勝国

すばらしかったです~~~!(深い余韻と感嘆)
玉三郎さんの傾城の出ですが それより前にまず舞台のつくりに目を奪われます・・
落した照明のなか枝ぶりのよい松の大木が薄墨?で描かれた薄絹の幕がありその後ろで長唄囃子連中の音楽が流れます、その後ろには雪の降りつもった吉原の通りが遠近法で描かれていて 薄暮の けれど雪のほんのりした明るさもあり その舞台がすばらしく、つもった雪はまっさらでなんの跡もなく降り積もったばかりの柔らかさと言う感じです。 そして傾城の踊りにそって軒の灯りも明るくなり照明が微妙に変化していきます、その舞台美術に感動しました。

玉三郎さんはどこから?と思っていると松の大木の下に佇んでいたのですね、薄墨の景色と音楽にみとれて気付かなくてびっくりしました、ほんとうにいつも玉三郎さんの舞台には驚かされるのです、雪の文様が散った白絹の打掛もすばらしく 花魁のいつもみる簪は鼈甲ではなく白い象牙です 白絹を張った傘をさし玉三郎さんが登場します、そして踊ってくださるのです、う~~む、なんとすばらしい! 雪の吉原仲ノ町の景色にこんなにも風情をかんじるとは。。

吉原で生きる傾城の美しさや儚さが 柔らかく降り積もった初雪の世界で更に際立っていました、凍える手を温めたり素足の指先はさぞ冷たかろうと思いました、さっそく舞台写真を買いました、美しい舞台全体の写真(松の大木のところと提灯がともったところ)がなかったのが残念でした。

1月28日には演劇人祭があってそこで坂東玉三郎さんは「地唄舞 雪」を踊られます 楽しみです。

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