2014年2月15日土曜日

坂東玉三郎さんの松風(&在原行平)

お正月があけて大阪松竹座へ坂東玉三郎初春特別舞踊公演を観に行ったのはかれこれひと月半も前のことなのね、いまでも松竹座の初春公演が忘れられないでいます、特に「村松風二人汐汲」が印象的で大好きです。

「汐汲」は初めてです、幸いにもイヤホンガイドをしてみたので舞踊ながら奥深い空間を感じて いったいいくつの空間がこの松竹座に出現しているの?ととても面白かったのです。

そこは須磨の浜辺でしょう、
微妙な輝きの月がでていてね ここでひとつ
美しい姉妹がでてくるけれど ほんとうは幽霊なの
ここでふたつ
そして二人は昔語りを始めるわ
しばらくすると玉三郎さん(松風)は在原行平が形見においていった狩衣と烏帽子をつけて踊ります、それはそれは高貴ですばらしい。
姉妹はたのしい時を懐かしんだり 行平との悲しい別れなど舞踊で語ってくれます。
かなり写実的?いない行平さんをはさんで美しい姉の松風と妹の村雨のからみともいえるような、う~む、きわどさもあったかしら・・
もうね、玉三郎さんと七之助さんは男性だけれど美しい女人のお役で、でも 途中で 玉三郎さんは軽々と高貴な在原行平にもなったり また 松風に戻ったりと すばらしい!

ここまででいくつ時空を超えたかしら、箱をあけるとまた箱があるように いくつも世界が広がるような、でも 現実的にみれば月がでて波が打ち寄せる須磨の浜辺でしょう・・ 謡曲「松風」のすばらしさを感じたわ、玉三郎さんの舞台は印象的で忘れられないものがたくさんあるけれど この「村松風二人汐汲」もとても心にのこる舞台でした。

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