2011年10月3日月曜日

秋草の風情@「愛と哀しみのルフラン」

作詞家であり越路吹雪さんのマネージャーをしていた岩谷時子さん著の「愛と哀しみのルフラン」に 「秋草の風情・坂東玉三郎丈」という章があるわ、岩谷時子さんからみる坂東玉三郎さんの印象は・・
お行儀のいい控えめなかた
(仮名手本忠臣蔵のお軽を観て)
秋草のように可憐、
『上手ねェ……』と越路さんがささやいた
汚れなき少年の風情
(レコーディングをみて)
たいへんな神経の持ち主
たおやかな舞台姿に似合わず芯が強く、性格も男っぽい
がまん強い
細かいことは口に出さない
誇り高い人だが傲慢ではない
つめたさと、あたたかさを持ち、複雑かと思えば、すぐ騙されそうな、あぶなさがある
不思議な人である
泉鏡花や久保田万太郎の世界がよく似合う
女の哀しさ妖しさを女以上に表現出来る
岩谷時子著「愛と哀しみのルフラン」(1982) P172~180より抜粋しました。 

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