2015年1月11日日曜日

横浜能楽堂で組踊の公演

東京新聞 2015年1月9日付け 『<能楽>名作競演 能楽と沖縄の組踊』の記事をネットでみつけました、今年から5年にわたって名作組踊の公演があるのですね、今年は1月17日今度の土曜ではありませんか う~む 観に行きたい! が行けない。。
以下記事を引用します。
いずれもユネスコの「無形文化遺産」に指定されている能楽と沖縄の組踊(くみおどり)が、今年から五年かけて 年一回、横浜市の横浜能楽堂で競演する。「能の五番 朝薫(ちょうくん)の五番」と題し、第一弾として十七日午後二時から、能楽界を代表するシテ方の大槻 文蔵(観世流)が能「桜川」、人間国宝の宮城能鳳(のうほう)が組踊「女物狂(おんなものぐるい)」という大作を披露する。 (ライター・小林泰介)
 この競演は、横浜能楽堂と沖縄の伝統組踊保存会の提携で実現。五年の長期にわたる企画は初めてという。組踊の創始者で十七~十八世紀に生きた玉城 (たまぐすく)朝薫は能のたしなみがあり、能の要素を取り入れながら「朝薫」と呼ばれる独特の組踊を生み出していった。「五番」では、能楽にある類曲の五 演目を選んで、比較しながら鑑賞できる。
 第一弾は、ともに子が身売り(桜川)、誘拐(女物狂)され、苦悩し、気を病む母親を描く。さまよい捜すうちに奇跡的に子供と再会を果たし、喜ぶうちに正気を取り戻すという母子の深い情愛がテーマ。
 大槻は「このテーマならば、能では『桜川』の筋書きが一貫して分かりやすい」と説明し、「周囲からは気がふれた母親に見えるが、本人は純粋に子を 思う一心で周囲に気遣いできないだけ。その一途(いちず)な思いを演じる難しさがある」と話す。「子と再会して正気を取り戻す瞬間の感動を味わっていただ ければ」と語る。
 一方、宮城は「朝薫は組踊の神様のような存在。能の影響が多々あるが、焼き直しではなく沖縄独特の作品として作り上げられている」と語る。「組踊 独特の感情の高まりを表現する“仮名掛(かなが)け”という歌唱があり、緊迫した演技、所作など細かな気遣いと神経を使うのが見どころ」と説明する。
 これまで、能と組踊の類曲競演は単発公演としてはあったが、名作五番を通した公演は初めて。宮城は「テーマを同じにして演じるのはすばらしい。能 と組踊両方のファンの方々には待望の企画」と意欲を示す。大槻は「五十年前と比較すると、演能の形態が変わってきている」と指摘。丸一日かけて能の五番目 ものが上演されていた以前とは異なり、現在では一、二番が主流だ。「そうした中で、違う角度から能を見ていただけるのではないか」と期待を寄せる。
 来年の第二回公演では浅見真州(まさくに)(観世流)の能「羽衣」、宮城能鳳の組踊「銘苅子(めかるし)」、二〇一七年の第三回は復曲能「生贄 (いけにえ)」と組踊「孝行の巻」、一八年の第四回は能「放下僧(ほうかぞう)」、組踊「二童敵討(にどうてきうち)」、一九年の第五回は能「道成寺」、 組踊「執心鐘入(しゅうしんかねいり)」が予定されている。 問い合わせは横浜能楽堂=(電)045・263・3055。

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