2018年10月3日水曜日

能 葵上 能楽鑑賞教室 @2018.6.22

2018.6.22
国立能楽堂
能 葵上
 シテ 六条御息所の生霊 粟谷明生 面:泥眼・般若 
 ツレ 照日の巫女 佐藤陽

舞台には小袖が一枚畳んでおかれています、それが葵上が病床にあることを表すのですね。
照日の巫女が口寄せの術で葵上に何がおきているのか語ります、六条御息所の光源氏への強い想いが生霊になって葵上を襲っていたのです、巫女は声がとおって良かったです。

登場した六条御息所の生霊の怖いこと「泥眼」という面が恐ろしい、小さくぽっかり開いた眼や無表情の顔立ちはある一点に凝縮されています、無表情ではなくて心がうつろなような、葵上にたいする嫉妬で何も見えない 世界は存在しない ただただ焦がされてどうしようもない状態にみえました。

「泥眼」の面で同じ眼をする人を思い出した、妄想の世界に入ってしまうと「泥眼」と同じ顔に ぽっかり空いた小さな黒い穴の眼になって どうしようもなかった。。恐ろしい顔だったけれどそれはそれでつらいだろうに と思う。

お話しでは横川の聖に祈り伏せられ苦しみから逃れられるけれど現実にはどうしたらいいのでしょう。

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