2012年2月14日火曜日

天守物語@シネマ歌舞伎

まだ上映中と思うと先延ばしにする癖でなんどチャンスを逃したことか・・いよいよ終了に近づいたのでシネマ歌舞伎天守物語を見てきました。2009年7月の天守物語は観ているけれど客席からではここまでの細部はとても見れなかったわ。

私は立派な白鷹を手にとった富姫が忘れられなかったけれど それもじっくり見れたし、恋に落ちてゆく富姫、のぶすまという物の怪の姿、凛々しい図書之助、桃六の力で成就する恋をたっぷり見ることができました。

富姫が薄(すすき)に心情を吐露するところがほほえましい。
夫人・・真(まこと)の恋は、心と心、……(軽く)薄や。
薄 は。
夫人 しかし、そうは云うものの、白鷹を据えた、鷹匠(たかじょう)だと申すよ。――縁だねえ。
薄 きっと御縁がござりますよ。
夫人 私もどうやら、そう思うよ。
薄 奥様、いくら貴女のお言葉でも、これはちと痛入(いたみい)りました。
夫人 私も痛入りました。
薄 これはまた御挨拶でござります
青空文庫「天守物語」より

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