2017年4月27日木曜日

雲林院@国立能楽堂

2017.4.21(金)
国立能楽堂
「雲林院」 宝生流
前シテ 老人     渡邊荀之助 能面:小尉(こじょう)  
後シテ 在原業平  渡邊荀之助 能面:中将(ちゅうじょう)

お話がとてもロマンチック。
伊勢物語に親しんでいた主人公はある夜 都北山の桜のさく「紫野の雲の林」にいる在原業平を夢にみます。
霊夢を信じて雲林院にやってくると前シテの老人に会います、老人は花咲く樹のもとで眠って夢のつづきをみなさいといいます、やがて後シテの在原業平が登場し伊勢物語の品々を舞います。

いままで見たことがなかったのでどんな見え具合かしらと脇正面のチケットをとったのですが 失敗でした、この演目こそ正面で見たかった、「業平さーん こっち向いて」と何度も心に思いました。

序の舞もよかったですし やはり中将の面から目を離せませんでした、たっぷりしたふくよかなお顔に細い髭をたくわえ でもどうして眉根を寄せていて 少し辛そうに少し悲しそうにみえるのでしょう、切れ長の眼に開いた黒目が素敵です。

謡のことばもロマンチックで こんな能もあるのですね。
よく単語として聞くだけだった「在原業平」がそこにいる…と感じられました、すごく面白かった。。

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