2010年2月28日日曜日

湯顕祖の牡丹亭(16)

中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)66頁
第16幕 病のわけを問う から

半年経ち季節は秋に変わりましたが杜麗娘の容態は思わしくありません。母の甄氏は侍女春香を問い詰めて夢の出来事を知り、夫杜宝に相談します。
甄氏
言わんとすれば胸いたむ
この病いかなるや
眠りの長く
目覚めるとき短し
笑むごとく啼くごとく
影ありて形なし

柳の精に身を汚され
か弱き身 花神に対し
罪を犯せしか
凶星の厄 急ぎ払わん
にわかに来って
おそらくは禍をなさん
略  
杜宝  
娘の命よく看守れ 秋風の吹けば 病骨の軽からん

蘇州同里退思園透かし窓

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