2011年1月27日木曜日

高野聖3

青空文庫 泉鏡花 高野聖 九 の冒頭に
「およそ人間が滅びるのは、地球の薄皮(うすかわ)が破れて空から火が降るのでもなければ、大海が押被(おっかぶ)さるのでもない、飛騨国(ひだのくに)の樹林(きばやし)が蛭になるのが最初で、しまいには皆(みんな)血と泥の中に筋の黒い虫が泳ぐ、それが代(だい)がわりの世界であろうと、ぼんやり。
という文章がある。

この世の代がわりの様子をこんなふうに描写する鏡花先生の感性は 宇宙が暗黒物質に呑みこまれて果ては素粒子にまでちぎられてしまうというBig Ripの世界(NHKの番組でやっていて銀河の腕が引きちぎられていくCGにぞっとしたばかりなの、Margaretは見たかしら)に通じるものを感じてさらにぞっとしたわ。。
この先は…  

0 件のコメント: