歌舞伎座十月大歌舞伎夜の部の菅原伝授手習鑑 寺子屋で松王丸の奥方千代を演じる坂東玉三郎さん、役どころがとても切ないのです、歌舞伎のなかのお役の人生はいつも何かとんでもないことが潜んでいてアッと驚かされるのです、まぁ現実の人生だって降って湧いたことがおきるのだけれど。
千代は好きです、緊張をはらんだところがなんともいえません、黒い着物に白い化粧、面に鋭角に切り込まれたような目で花道から登場する玉三郎さん、その歩みからして何か波乱を感じさせます。
寺子屋に着いて その日に寺入りさせた我が子が 生きているのか 菅秀才の身代わりになって亡くなったのか、「お役にたてたか」案ずる千代が強い。
寺子屋の師匠(千代の子供の首をとる)と対峙し ふふ はは ふふ・・・ と間合いをとり真剣勝負をしているような 緊張のピークがすばらしい。
文楽はテレビでしか見たことがないけれど 玉三郎さんの千代を観ていて 黒い幕を背に生き生きと動く文楽の世界を大きな舞台で見たようにおもいました。
3 件のコメント:
今度一緒にいきましょう
いつも忙しいPascalさん、歌舞伎は長いからなかなか時間がとれませんね、ぜひご一緒しましょう。
よろしくお願いします。
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