2010年8月28日土曜日

湯顕祖の牡丹亭(46)

同里嘉蔭堂から


中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)215~219頁
第46幕 賊を屈す から

溜金王の李全から兵糧攻めにあっている杜宝のもとへ陳最良がやってきます、3年ぶりに合う互いの髪はすっかり白髪になっています。
陳最良から妻と侍女が殺されたと聞いた杜宝は大声で泣き倒れます。

そして 李全が妻の楊氏とふたり淮安城を欲しがっていること、
(杜宝は李全の妻楊氏がいるならばきっとこの囲みを解いてみせると笑います) 
また故郷南安にある杜麗娘の墓を柳夢梅が暴いて遺骨を池に捨てたことを聞きます。
杜宝(嘆息して)
娘の墓があばかれ、奥が難に遭うた。これこそ
未だ三尺の土に帰せずして 百年の身を保ち難く
既に三尺の土に帰して 百年の墳を保ち難し
というものじゃな。なんとも仕方のないことじゃ。
杜宝は李全に宛てた書面を陳最良に持たせ包囲を解くよう説得を頼みます。
書面を携え 行きて賊軍と和睦す
君が真心もて 賊を説きふせよ
寇盗奸雄なりとも かれ機を見て動かん
李全が囲みをといて、あなたを釈放したのをみれば、
意中はわかっておる。
杜宝はなかなかの人物ですね、悲しみに倒れても取り乱しません。

2 件のコメント:

mermaid さんのコメント...

あらすじもさることながら、いつも素敵な写真が貼付されていますね。
どれもCristinaさんが撮られた写真ですか?
構図も素敵だし、本当に素晴らしい写真ばかりで、目の保養になります!^^

Christina さんのコメント...

mermaidさんへ
わぁ お褒めの言葉ありがとうございます、写真は2009年11月上海蘭心大劇院の中日版牡丹亭を見に行ったとき 蘇州市内の滄浪亭と同里の退思園まで足を延ばして撮ったものです、雨模様で寒く人出がなかったので良かったのかも、写真は未経験、デジカメも借り物です。
湯顕祖の牡丹亭還魂記も邸宅・庭園も古くからの中国文化、雰囲気が合いますね。
見直すとこれは「緑の部屋」ですね でも記憶はないのです、もう一度いかなくちゃ?!