2010年8月24日火曜日

湯顕祖の牡丹亭(45)

中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)211~214頁
第45幕 間諜 から

南安の梅花観で杜麗娘の墓が暴かれたことを杜麗娘の父杜宝に知らせようと 陳最良は淮城をめざしていますが 城は敵に包囲されていて近づくことができません、そこで裏の路地を行きますが敵に捕まってしまいます。

金軍の将李全は陳最良の話から杜宝には妻の甄氏とみまかった令嬢と侍女の春香がいることを知ります、李全はそれを利用して杜宝の戦意を削ごうと計略を思いつきます。
陳最良に前日殺した女の首を二つ見せ これは杜安撫の妻甄氏と侍女春香だといいます、そしてすぐにでも城に攻め入って杜安撫を殺すのだといいます。 驚いた陳最良は杜安撫に降伏を受け入れ城を明け渡すよう伝えに行きます。
(楊氏)
威風堂々の 溜金王を忘るるな
(李全・楊氏)
そちが行って杜安撫に申さば、
武を輝かし威を揚げ 降伏をうけいれんこと
なにかあらん
われ まことに 江山を占めんとするは
嘘いつわりにあらず(退場)

(陳最良)
極悪の強盗め、極悪の強盗め。
杜老夫人さまと春香どのを殺しおったとは。
どれ、城中へお知らせに参ろう。
同里退思園回廊の天井

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