2010年1月22日金曜日

湯顕祖の牡丹亭(10)

中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)
第10幕 夢に驚く(37頁)から

朝に飛び 暮れに倦く
雲と霞は翠の軒に
雨は糸のごと細く
風はそよぐ
(中略)
ああ、春よ、お前といっしょに楽しくすごしていられるけれど、春が去ってしまったら、どうして過ごしたものかしら。ああ、こんなお天気、ほんとに眠くなるわ。
(うたた寝をして柳夢梅の夢をみる)

杜・柳
いずこにて相見しか
相見れば さも似たり
この好き折に相会いて
いかで言葉のなからんや

春の庭園に遊びうたた寝をして柳夢梅と楽しく過ごす夢を見、そして夢から醒める場面までがこの本の第10幕ですが、坂東玉三郎さんの中日版牡丹亭ではうたた寝するところまでが第1幕「遊園」、第2幕「驚夢 堆花」で柳夢梅が登場します。

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