2010年1月11日月曜日

湯顕祖の牡丹亭(6・7)

中国古典文学大系53戯曲集下還魂記(岩城秀夫訳)
第6幕 不遇を歎く(18頁)から
柳夢梅
われらが万巻の書を読んだとて、一握りの土地がもてましょうか。
論語読めど 山河のこと見えず

第7幕 女子の学問所(20頁)から
(毛詩の一節)「関関たる雎鳩(しょきゅう)、河の州に在り、窈窕(ようちょう)たる淑女は、君子の好逑(こうきゅう)。」*逑-つれあい
陳最良
関関たる雎鳩、この雎鳩というのは鳥で、関関というのは鳥の声…(中略)…この鳥は静かなところが好きで、河の州に住んでいるのじゃ。この一句は興と申します。興とは起じゃ。その次の窈窕たる淑女を起こすのじゃ。つまり、もの静かな女子ということでな、そのような君子が、好ろしく求めて来るというのじゃ。
(中略)
春香 
大きな花園がございますでしょ。花は盛りに柳は緑、遊ぶのにはもって来いですわ。
杜麗娘 
その花園はどこにあるの。どんな景色なの。
春香 
景色と申しますと、亭が六つか七つ。鞦韆(ぶらんこ)が一つ二つ。うねうねと曲水が太湖石をめぐって流れておりまして、美しい花や珍しい草があり、ほんとに綺麗でございます。

牡丹亭の庭園の様子がわかったねMargaret、亭が六つ七つもあるとは、広い庭園だわ。

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